2016年6月22日水曜日

歯磨き剤が歯周病を作る!?

みなさん、こんにちは!ご機嫌よろしゅうございます。

少し前に歯科医の長尾周格先生のFacebookで知ってから、あまり歯磨き粉を使わない様にしています。
たしかに歯磨き粉を使った方が口の中がさっぱりするし気持ちいいのですが、疑問には思っていました。
その最たる例が子供用の歯磨き粉です。イチゴ味やメロン味って...それで歯を磨いて本当に虫歯予防になるのか?と子供ながらに思っていました。
というか、子供に媚びすぎですよね(笑)

ある番組で、歯磨きを習慣化させるために歯磨き粉を使ったと聞きました。
歯磨きの重要性は分かっていても、めんどくさくて毎日ちゃんとする人が少なかった。
そこで、歯磨き粉の登場です。
歯磨き粉によるスーッと口の中がさっぱりした感触が欲しくて、みんな歯磨きをするようになった、というのです。

これを脳の「代替報酬」または「目的置換」というのですが、要するに「虫歯予防のために歯を磨く」ということから「口の中をさっぱり、気持ちよくさせたい」という目的にすり替え習慣化させた、ということです。
歯磨き粉は歯磨きを習慣化させる手段だったんですね。
こういったことを考えても、たしかに歯磨き粉はなくてもいいのかな、とは思いますね。
もちろん、ニンニクが入った料理を食べたあとやデート前は必須だと思いますが...(笑)。




市販の歯磨き剤は危険?歯周病の原因に?

発がん性や毒性含有の恐れ

「Thinkstock」より
テレビでは、歯周病を防ぐという歯磨き剤のCMが多く流されています。それだけ歯周病になる人が多いということなのでしょう。あるCMでは、日本人の「5人に4人が歯周病」と、その多さを強調しています。
では、なぜこれほど歯周病になる人が多いのでしょうか。
実はその原因は、みなさんが毎日の歯磨きに使っている歯磨き剤にある可能性が高いのです。
 歯周病とは、歯の周りの組織(歯周)が炎症などを起こして不健康な状態になることです。歯の周りの歯肉が腫れる、痛む、血が出るといった状態を歯肉炎と呼び、それが広がって歯周が炎症を起こした状態を歯周炎と呼びます。
この歯肉炎と歯周炎を合わせて歯周病といいます。
 歯周病も、歯肉の炎症程度ならば、不快に感じるとはいえ生活に支障はありませんが、さらに進行して歯を支えている歯槽骨にまで影響が出てくると事態は深刻です。歯は歯槽骨によって支えられていますが、歯周病が進むと歯槽骨が次第に溶け出すのです。それは徐々に進行し、やがては歯を支えられなくなり、歯が抜けてしまうことになるのです。
 歯周病の最大の原因は、歯と歯茎の間にできる歯垢(プラーク)です。これは、食べかすや細菌、そして細菌の代謝産物からなるものです。食事をした後に鏡で歯を見ると、歯と歯茎の間に食べかすが付着しているのがわかるでしょう。時間がたつと、それらによって細菌が増殖し、代謝産物が出て歯垢になるのです。
 ちなみに、歯垢が石灰化したものを歯石と呼びます。歯石になると容易に除去することができず、歯科医院で取ってもらわなければならなくなります。歯石自体に病原性はありませんが、歯垢が付きやすくなり歯周病になる可能性が高くなります。
 歯垢では細菌が増殖し、毒素を作ります。それが歯肉に作用して歯肉炎を引き起こし、やがて歯周炎へと発展します。
また、歯垢に含まれる細菌は、歯を溶かす酸も発生させるため虫歯にもなりやすいのです。
さらに、歯垢は口臭の原因ともなります。
つまり、歯垢は口内トラブルの元凶なのです。ですから、口内を健康に保つためにはこの歯垢をいかに除去するかが非常に重要なのです。
 歯垢をきれいに取り除くためには、歯垢の溜まりやすい歯と歯茎の間を歯ブラシで丁寧にブラッシングすることがなにより重要です。
ただし、これには時間がかかります。歯の1本1本を表裏、さらに歯と歯茎の間を小刻みに丁寧にブラッシングしなければならず、相当な時間がかかるのです。ちなみに筆者の場合、少なくとも30分くらいはブラッシングをしています。
しかし、なかなかそんなに長い時間ブラッシングはできない人が多いでしょうから、手早くとも丁寧に歯と歯茎の境目をブラッシングして、食べかすの付着をなくすことが重要です。

危険な成分が多い歯磨き剤

 ところが、歯磨きの際に市販の歯磨き剤を使うとブラッシングの時間が短くなってしまい、歯垢を十分に除去することができないのです。
なぜなら、歯磨き剤には刺激性のある化学物質がいくつも含まれているため、舌や歯肉や口内粘膜が刺激され、長時間のブラッシングは困難になるからです。
 市販の歯磨き剤は、ほぼすべてに合成界面活性剤が配合されています。合成界面活性剤は泡を立てて歯の表面を洗浄するためのもので、これが主成分です。
一般的にはラウリル硫酸Naが使われています。ラウリル硫酸Naは代表的な陰イオン系の合成界面活性剤です。合成界面活性剤はどれも刺激性があり、歯磨きの後にしばらく食べ物の味がわからなくなるのはそれが原因と考えられています。
中でもラウリル硫酸Naは、旧厚生省が皮膚障害やアレルギー、がんなどを起こす可能性があるとしてリストアップしていた表示指定成分です。
 以前は化粧品や医薬部外品(歯磨き剤は医薬部外品に該当)には表示指定成分の表示が義務付けられていました。それらを肌につけると人によっては皮膚障害などを起こす可能性があるため、表示することで注意を喚起していたのです。
2001年4月からは化粧品の全成分表示が義務付けられ、また医薬部外品についても業界が全成分の表示を自主的に決めたため表示指定成分の制度はなくなりましたが、それらにリストアップされた化学合成物質が、今も要注意物質であることに変わりはないのです。
 このほか、歯磨き剤の多くには保存料のパラベンが使われています。腐敗を防ぐために配合されており、細菌やカビなどの増殖を抑制します。
しかし、細菌やカビなどに対して毒性があるだけでなく、口内や舌などの細胞に対しても毒性を発揮する可能性があるのです。
これも表示指定成分だったものです。
 さらに、香味剤としてサッカリンNaが配合されているものが多くあります。合成甘味料の一種で、食品添加物としても使用が認められていますが、実は発がん性の疑いがもたれています。カナダでサッカリンNaを5%含む餌をラットに2世代にわたって食べさせる実験が行われました。その結果、2代目のオス45匹中8匹に膀胱がんが発生しました。
 市販の歯磨き剤には、このような危険性のある化学合成物質がいくつも配合されています。その影響で、歯磨き剤を使って歯を磨いていると舌や歯、口内粘膜が刺激され、また味を感じる器官である味蕾が影響を受けて食べ物の味がわからなくなるのです。
 また、歯磨き剤を飲み込んでしまいそうな不安を抱いている場合もあるでしょうし、歯磨き剤が汚れを落としてくれるから、ブラッシングは短くてもいいだろうという心理も働きます。このようなことから、歯磨き剤を使うとブラッシングの時間はせいぜい数分、長い人で10分くらいです。その結果、歯垢が十分除去されず、最終的には歯周病が発生してしまうのです。

歯磨き剤は不要

 全国には数多くの歯科医院がありますが、患者の立場に立った治療を行っている医院は必ず歯磨きの指導をします。その際、通常歯磨き剤は使わず少し小さめの歯ブラシで歯と歯茎の間を小刻みにブラッシングするように指南するはずです。それが歯周病を防ぐ最もよい方法だからです。
 筆者の場合、25歳の時に都内にある歯科医院の歯科衛生士から、歯磨き剤を使わないでブラッシングする指導を受け、60歳を過ぎた現在もそれを実行しています。そのお陰で、これまで歯周病になったことは一度もありません。歯茎が腫れたことも、ブヨブヨになったことも、出血したこともほとんどありません。そのため、歯科医院の医師からは「20代の歯茎をしている」と驚かれているほどです。
 ただし、歯磨き剤を使わずにブラッシングを続けていると、飲食したものによっては歯が黒ずんでくることがあります。筆者も、たまに黒ずんでくることがあります。これでは歯茎がきれいでも困りものですので、そのような時に筆者は石けん歯磨き剤を使うことにしています。「シャボン玉せっけんハミガキ」(シャボン玉石けん)です。これを使うと、黒ずみを取ることができます。この製品には合成界面活性剤や保存料などの刺激性物質は含まれていません。もちろんサッカリンNaも含まれていません。成分は、炭酸Ca(研磨剤)、水、ソルビトール(湿潤剤)、シリカ(研磨剤)、石ケン素地(発泡剤)、ベントナイト、セルロースガム(粘結剤)、香料(ペパーミント)です。
 ラウリル硫酸Naの代わりに石ケン素地が使われています。
なお、ソルビトールは食品添加物としても使われている甘味料で、ぶどう糖やデンプンなどから作られています。もともと果物や海藻などに含まれている成分なので、安全性に問題はありません。
また、ベントナイトは粘土の一種であり、陶磁器などに使われているものです。これも、その由来から安全性に問題はないと考えられます。
 歯磨きは、一般的に流通している歯磨き剤を使わずに行い、必要に応じて安全性を確認した歯磨き剤を使う――これが歯周病を防ぐ最大の秘訣といえます。ぜひ試してみてください。
(文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト

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