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2015年7月28日火曜日

食生活・油⑤

みなさん、ご機嫌よろしゅうございます。
院長の石関です。
またまた1ヶ月以上ぶりの更新となってしまいました...しかし、気を取り直し気合い入れてブログを書きたいと思います。

さて、日本国内でも少しずつトランス脂肪酸の危険性が認識されてきました。
本日はどうして危険なのかというお話をしていきたいと思います。

まず前提知識として油についての説明を簡単に。
油は大きく「植物油」と「動物性脂」に分かれます(「油」と「脂」で漢字が違うのにはきちんと意味があります)。

植物油の主成分は不飽和脂肪酸で、融点が低く常温では液体状です。そのため植物油は体の中に入っても液体のままなので血液中を自由に移動することができ、血液をサラサラにしてくれます。「植物油は健康に良い」と言われる所以です。
しかし、その構造上、植物性油は酸化しやすく長期保存が難しいという短所があります。

対して動物性脂は飽和脂肪酸が主成分で、植物油とは反対に融点が高く常温では個体。よくお肉などについている脂の塊を見たことがある方は多いのではないでしょうか。そのため動物性脂は体の中に入ってしばらくすると再び固まりやすく、血液をドロドロにしてしまうのです(人間の体温は牛や豚の体温よりも低いため)。



上図を見比べていただけると分かるように、飽和脂肪酸は隙間なくがっちりスクラムを組むように安定しています。そのため強度が高く、常温でも個体なのです。
対して不飽和脂肪酸の方にはところどころ水素が抜け落ちているのが見られます。炭素の鎖に穴が空いた構造をしており、この穴の数が多ければ多いほど個体になりづらく融点が低いため、常温でも液体になっているのです。

おいおい、ちょっと待て石関!トランス脂肪酸の代表だっていうマーガリンはたしか植物油だろ?
でもマーガリンは液体じゃなく固まってるじゃないか!

その通りです。本来ならば植物油は常温では液体であるはずです。
しかし、先ほども申し上げたように植物性油の最大のネックは長期保存ができないという点です。しかもパンに塗るなど用途によっては液体のままだと非常に使いづらい...。

そこで考え出されたのが「水素添加」という方法です。
これは読んで字の如し、不飽和脂肪酸の穴が空いている部分に水素をあてがい無理矢理に炭素の鎖と結合させ、液体である植物油を固形にする、という方法です。
マーガリンの硬さはこの水素をあてがう量によって変わり、水素の添加量が多ければ多いほど多くの穴が埋まり硬くなりますが、この時に水素の量が少なければ液体に近く、延びの良いものになります(これを「部分水素添加」といいます)。
この水素添加により個体となった油を「硬化油」といい、これに乳化剤と水を加えて急激に冷やしたものがマーガリンなのです。
あたかも飽和脂肪酸のように構造が安定し個体となり、さらに酸化しにくくなり長期保存が可能になるため、一気に植物油のネックが解消されました。

では、こうして作られたマーガリンは体に対して悪影響はないのでしょうか?

ちなみにこの水素添加ですが、120~210℃という高温、高圧の中で水素ガスを反応させる、という方法で行われますが、この時の触媒としてはニッケルや銅が使われます。
つまり、マーガリンの中にはこれらニッケルや銅などの金属触媒が残ってしまい、混入している可能性も十分に考えられるのです。

そもそも、無理矢理に構造を変えている時点でそれはもう「自然な食品」ではありません。

自然な植物性油に含まれる不飽和脂肪酸は「シス型脂肪酸」といい、炭素の二重結合を中心に2つの水素がそれぞれ1つずつ片側に並んでいる、いわば合わせ鏡のような構造をしています。
しかし、部分水素添加を行うと片方の水素が反対側に移動(トランス)します。これが「トランス脂肪酸」です。



このトランス脂肪酸が体の中に入ると当然分解、代謝しようとしますが、トランス型になった脂肪は「不自然」であるがゆえに分解、代謝に時間がかかり、大量のミネラルやビタミンを消耗します。
そのため体は不必要な負担を強いられてしまうのです。
しかも苦労して分解、吸収しても何の役にも立たないばかりか、活性酸素をたくさん作り他の重要な脂肪酸の機能の邪魔をします。
さらに細胞膜に直接的に悪影響を及ぼし(細胞膜は脂質で構成されているため)、細胞膜の構造や働きが不完全になってしまいます。すると細胞自体の働きが弱ってしまうのはもちろん、細胞に必要なものが外に流出してしまったり、逆に有害物質が侵入しやすくなってしまうのです。
結果、血液をドロドロにしてしまう恐れがあります。

ちなみに脂肪専門の化学者たちはこの水素添加することを「オイルをプラスチック化する」という言葉を使うそうですが、「マーガリンを顕微鏡で覗いてみるとプラスチックの構造にそっくりだった」とのアメリカの自然派運動家フレッド・ローの言葉が思い出されます。

ここまでお読みいただいた方であれば、トランス脂肪酸がどうして体に悪いのかお分かりいただけたと思います。
化学の力で不自然に歪められた食品はもはや「食べ物」とは言えません。

私たちの体を作っているのは食べ物です。
よくよく考えて食べるものは選びたいものです。

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